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2022年5月11日
これで時短できる!Illustrator 便利機能 12選〈孫の手編〉
Illustratorに少し慣れてきた人向けに、時短につながるオススメ機能を紹介するシリーズの第2段です。
前回は、
・作図やレイアウトが捗るスマートガイド
・瞬時にプレビューができるトリミング表示
・トレースする時はテンプレートレイヤーを使おう
・スポイトツールのちょっと便利な2つの使い方
をご紹介しました。
今回は〈孫の手編〉と題して、レイアウトやデザイン表現に役立つ機能をピックアップしてお届けしていきます。
目次
整列時に便利なキーオブジェクト
レイアウト作業で欠かせない機能の一つに整列や分布がありますが、その整列のオプションの一つに「キーオブジェクトに整列」という機能があります。1つのオブジェクトを基準にして整列してくれる機能なんですが、これが何かと地味に使えて便利なのです。
- 整列パレットのオプション表示で「アートボードに整列オプション」が選択されていないか確認してください。外れていればOK。
- 選択ツールで整列させたいオブジェクトを全て選択します。
- その中で基準にしたい(動かしたくない)オブジェクトをクリックします。そのオブジェクトは境界線が太くなります(これがキーオブジェクト)。
- あとは、いつもの要領で整列や分布を設定するだけ。
💡例えばこんな使い方
パスファインダーの形状モードを使う時は複合シェイプで
修正しやすいフチ付き地図の作り方
地図を作っていて、道路に縁取りしたくなることはありませんか?上で紹介した複合シェイプを使った方法もありますが、それだと道を修正したくなった時にやや面倒なことも…どれだけ修正しやすいデータを用意できるかというのも、時短のコツの一つだったりします。そこで、線とアピアランスのみを使ったもう一段階調整しやすい小技をご紹介します。
- 線オブジェクトで道路を作ります。
- 道路を全て選んでアピアランスパレットから新規効果を追加>パス>パスのアウトラインを選択し、それからグループ化。
- グループを選択した状態で、アピアランスで線を追加し「内容」の下に移動させます。
- さらにはこのままアピアランス上でフチ線の色を変えたり、塗りを追加して道の色を変えたり(⚠️)できます。
ちなみに「パスのアウトライン効果」は、実際は線のままなのですが、あたかも線をアウトラインしたかのように擬態させて見せる効果です。
⚠️曲線道路や途中で折れている道路が混じっている場合はその部分に塗りが入ってしまうので、道路をダブルクリックして編集モードにしてから線の色を直接変更してください。
コーナーウィジェットで角丸
枠の角を丸くする方法はいくつかありますが、
・変形パレット>長方形オプション……長方形以外には使えない
・効果(アピアランス)>スタイライズ>角を丸くする……フォントをアウトライン化しなくても丸くできる点は便利だけど、文字によっては狙っていないところまで歪みが出てしまうことがある
と、複雑な図形に使うにはどちらもやや難あり。そこで3つ目の
・表示>コーナーウィジェット機能!
この機能は上二つのデメリットがない上に、一部のコーナーだけ角を丸くするなんてこともできます。
💡こんな時に使える!
・フォントに丸みをつけてアレンジしたい。
・ステッカー制作時、鋭角NGの場合のカットラインの調整など。
使い方はこちら
- フォントを加工する場合はアウトライン化します
- 表示>コーナーウィジェットを表示
- ダイレクト選択ツールで加工したいオブジェクトを選択すると、角全てに◎が表示されます。
- そのうちいずれかの◎を掴んでドラッグしてみましょう。画面上で確認しながら角Rの大きさを決めることができます。
- 正確な数値を入れたい場合は、上部にコーナー入力ボックスがあると思いますので、そこで入力してください。
続けて、一部のコーナーだけ角Rを変更する方法です。
- 3つ目までは同じです。
- 今度は調整したいコーナーだけをクリックし、するとカーソルが変化するのでそのままドラッグします。
- (この時クリックではなくダブルクリックするとオプションウィンドゥが表示されるので、そこでRの数値を入力したり、Rの形状を選択することもできます)
- 他のコーナーは影響を受けず、目当ての角だけ変更することができます。
演出効果抜群の不透明マスク
透明という、描画モードを使ってアートワークをドラマチックに演出できる効果が使えるPhotoshopでもお馴染みの機能があります。ある程度のことなら、フォトショを使わなくてもどうにかできてしまうとても便利な機能です。
が、今回はその描画モードではなく、それに付随する不透明マスクについてご紹介します。
この不透明マスクではイラストレーターに配置した写真やオブジェクトに透明のグラデーションをかけることができたり、グランジ(かすれ)加工などを施したりできます。使い方を覚えると、表現の幅がグッと広がります。
💡こんな時に使える!
- 写真に透明なグラデーションで背景と馴染ませたい
- かすれ文字を作りたい
- 写真やオブジェクトを文字で切り抜きたい
不透明マスクは、黒(←グラデーション→)白で表現されます。フォトショップでいうところのアルファチャンネルのようなもの、といえば伝わる方もいるかもしれません。黒が強い部分ほど透明になります。
不透明マスクの使い方
- 透明グラデーションを施したい画像やアートワーク上に不透明マスク用のオブジェクトを乗せます
- 両方を選択した状態で、「不透明マスクで形状の抜きを定義」にチェックを入れて「マスク作成」をクリック
- 徐々に透明になっていくグラデーションができました。このままだと消えかかっているので、読みやすくしましょう。透明パレットの左側のサムネイルをクリックし、不透明マスク編集機能を解除します。
- 下地オブジェクトをマスクのかかった写真の下に位置を合わせて配置します。
- グラデーションの調整をしたい場合は再度右のサムネイルをクリックへ不透明マスク編集モードへ切り替えてください。
- 写真の位置を調整したい時は、2つのサムネイルの間にあるリンクを解除して、左サムネイルをクリック。調整した後はまた不透明マスクをリンクさせてください。
完成です。
この不透明マスクの便利な点は、後からいくらでも調整がきくということと、アウトライン前のテキストオブジェクトでも加工ができるということ。
以上、5つの機能をご紹介しました。ぜひ活用してみてください。
次回はテキスト編集に役立つ機能をピックアップしてお届けします。
デザイナー
fukaminato
猫のために生きてますが、ネットがないと生きていけない
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